斉藤孝  カメのブログ

カメの個人的ブログです。私の趣味、ガーデニング、友人との交流

カメの旅 伊勢詣と熊野詣 2022年12月11日


 伊勢詣と熊野詣 

     日本的なアニミズム 
 
          2022年12月11日

 神格化された天皇制は、70数年前までの日本の現実だつた。今でも皇室祖を「神」として仰ぐ「伊勢神宮」を観光した。
鳥居下を歩き、初めての伊勢詣になった。

IseKuma1.jpg

天照大御神をお祀りする皇大神宮(内宮)と、
衣食住を守る豊受大神宮(外宮)に分かれていた。
内宮と外宮とは、そういう意味だったのか。

      ISEmatersuTac.jpg

万物に霊魂が宿るという信仰をアニミズムという。
霊魂を「神」と呼び、「神宮」に祀るという日本の多神教。

  ISEtaki.jpg

一神教のようにバイブル・コーランや仏典などテキストは残さなくても、いたるところに「神宮」を残してきた。
寛容な日本的なアニミズムの特色といえる。
神宮(神社)は、日本人の「心のふるさと」である。

熊野本宮大社、熊野那智大社そして熊野速玉大社の熊野三山に詣でた。
「那智の滝」は熊野那智大社の御神体。

     ISENachitaki.jpg

「速玉」は過去、「那智」は現在、「本宮」は未来を表す。
過去を癒し、現在の恐れや不安をなくし、未来の喜びを創造する。民俗信仰によって実にうまく考え出された。

熊野は森が深く、古くから「いにしえの地」と呼ばれ、亡くなった先祖が宿る。
そこに行って戻ってくることは「再生」を意味する。
これまでの罪やけがれを落として生まれ変われる。

   ISEkumaroad.jpg

熊野古道はサンチャゴデコンポステラ巡礼道のようだ。
聖ヤコブの遺骸を詣でる炎天下のコンポステラ巡礼。
ワイン飲み過ぎで酔っ払い、そして日射病で倒れる。

ISEmap.jpg

大自然を崇拝する緑豊かな熊野詣。
清い水辺と深い緑の山々に入り込める。
滝は生命の母。心身とも清くなる。
熊野古道の巡礼は神への信仰のためではない。
自分を見直し、悟りを自覚する修行のためだ。
熊野詣は世界の巡礼者を魅了するに違いない。


橋杭岩の後ろに熊野灘の温かな黒潮が流れている。
冷たい雪が降る高野山は、巨大な墓地だった。
墓石を見ていると薄気味悪い。杉の大木は線香の代わりだ。
明智光秀など敗軍の将から現代の企業殉死者まで、差別なく慰霊碑が並ぶ。
高野山(金剛峯寺)は平安時代に空海によって、開かれた。

一粒の塵のような土や石が集まって、
  そびえ立つ山となり、
     一滴のしずくが広く深い海をつくる。

IseKuma2.jpg

空海は、深山や大海原といった大自然の姿の中に、その真理を見出した。
古代インドで誕生した仏教が日本に渡来すると、こうも哲学的に変わるものか。
日本的アニミズムと結び付けた日本的な仏教と解釈した。
空海は哲学者だった。

高野山は、メッカやローマ、ベナレスなど宗教にこだわる聖地ではない。世界中から巡礼者は殺到するだろう。

「Cool Japan」は、紀伊半島に点在している。

終わり
------------------------------------------------------
    カメのホームページへ戻る

スポンサーサイト



カメの旅 四国 「三つの吊り橋を渡る」  2022年11月29日

  四国 「三つの吊り橋を渡る」 

         2022年11月29日~12月2日

四国と本土を結ぶ橋といえば、巨大な吊り橋が有名である。「瀬戸大橋」、「しまなみ海道」そして「大鳴門橋」。

TacShimaNami.jpg
「しまなみ海道」は小島を結びつけた海の橋。蛇行している。

今回は「瀬戸大橋」と「しまなみ海道」、そして「祖谷のかずら橋」を渡った。三つともサスペンション・ブリッジ(吊り橋)の構造を共有している。

ST3suspenBrigeHD.jpg
 「祖谷のかずら橋」は、ユラユラと揺れてスリル満点だった。

「祖谷のかずら橋」は、長さ45m・幅2mでとても小さいが最古の吊り橋。約800年前、平家の落ち武者によって架設されたという。シラクチカズラで作られおり、3年毎に架け替えが行なわれてきた。 

一歩踏み出すたびにユラユラと揺れてスリル満点だった。

  Striver1.jpg
  「祖谷のかずら橋」は、素朴な本物の吊り橋。

祖谷渓は吉野川支流の祖谷川にあり、全長は10kmにも及ぶ。
樹木が生い茂り、深山幽谷の景観である。
「大歩危小歩危」は、断崖を通らなければ辿り着けない「秘境」だった。

STtacGate1.jpg
「瀬戸大橋」の記念碑の前、吊り橋ワイヤーの断面があった。

「瀬戸大橋」は、全長9368mで上部が自動車道路と下部に鉄道の2段構造。
「しまなみ海道」は、全長約60kmで瀬戸内海に浮かぶ美しい島々を結びつけている。その一つ「因島大橋」は、長さ770mで日本最長の吊橋として完成した。

STcircle1.jpg
 高速道路はループして入る。下は鉄道が走る。

金門橋などサスペンション・ブリッジは、今では珍しくないが「祖谷のかずら橋」の知恵は生きている。
瀬戸内海に沈む美しい夕日。青い海、緑豊かな島、美しい橋が織り成す風景に息をのみ、島に暮らす人々を結びつけた三つの吊り橋の姿に感動した。

愛媛県・内子
大正ロマンに溢れた「内子町」は、ハゼの流通で財をなした商家が建ち並ぶ町並みがある。ハゼは和ローソクの材料になる。
知らなかった。豪商は芝居小屋まで作ったという。

  STKompirasan.jpg
   金比羅詣では初めての経験だった。

道後温泉
夏目漱石の小説『坊つちやん』にも描かれた日本最古の温泉。熱海のような高層ビルが立ち並ぶ温泉街になっていた。夜景に松山城が見えた。明治初期の郷土の英雄、秋山兄弟の物語、司馬遼太郎著「坂の上の雲」を思い出した。

 Konpira.jpg
  金比羅さんは長い階段の連続。寄進された灯篭群。

高知県・四万十川  
本流に大規模なダムが建設されていないことから日本最後の清流と呼ばれる。あゆを食べた観光屋台船は橋げたに衝突した。欄干の無い橋(沈下橋)は四万十川に多く残っている。

shimanto.jpg
 屋形船の老船頭は操舵を誤り沈下橋に触れた。

  STscruu.jpg
   金比羅宮は海の守護神なのでスクリューの記念碑

金比羅宮
通称は「金比羅さん」である。特に海上交通の守り神として信仰されており、漁師、船員など海事関係者の崇敬を集める。参道には当時を偲ばせる燈篭などが多く残る。

四国巡礼という厳かな旅ではなく、土佐・桂浜や高松・栗林公園など54年前の新婚旅行を思い出す小さな四国観光だった。
      (終わり)
---------------------------------------------------------------------
     カメのホームページへ戻る