パタゴニア氷河とイグアス滝を眺める
2020年2月
新型コロナウィルス
2020年2月4日に新型コロナウィルスの感染拡大する極東を後に南アメリカ・アルゼンチンを訪れた。まず羽田からカナダ・トロントへ12時間かけて向かう。そこで乗り換えてチリ・サンチャゴまで14時間もかかる。
アルゼンチンの地図
巨大なロス・グラシアレス氷河
サンチャゴで一服し3時間かけてブェノス・アイレスへ到着した。約30時間もの超長いフライトだった。さすがに疲労困憊。日本とは地球の反対側になり、12時間の時差があり昼と夜が真逆。南米の季節も日本と反対で2月はまだ真夏であった。
パタゴニア(Patagonia)
旅の目的地はパタゴニアである。ブェノス・アイレスから飛行機で約3時間飛び、パタゴニアの入口の町エル・カラファテに向かった。カラファテという名前はパダゴニアに多い棘のある低木、カラファテに因んでいる。その実はブルーベリーに似ている。原野に咲いていて食べてみると酸味があってブルーベリーのような味がした。
左に折れた山はモレノ山(1.670m) 手前はアルヘンティーナ湖
アメリカの登山用品
「パタゴニアに行ってきました」というと何所のアウトレットで買ったのですかと質問された。これには困った。Patagoniaはアメリカの登山用品、衣料品の製造販売を手掛けるメーカーのブランド名として有名。Patagoniaは16世紀ポルトガル大航海時代のマゼランが付けた由緒ある名前だ。先住民である「パタゴン」(patagon)族に因むものだ。
アルヘンティーノ湖に注ぐ。氷河はここで崩壊する。
マゼラン海峡
パタゴニアはアルゼンチン南部の広大な地域をいう。その最南端にはマゼラン海峡を挟みフェゴ島もある。パナマ運河のない頃はボストンからサンフランまでに行くにはマゼラン海峡やホーン岬を回ったのだ。まだ大陸横断鉄道も完成していなかった。おそらく日本開国を促したペリー提督の4隻の軍艦もパタゴニアのフェゴ島を通過したのだろう。
パタゴニアはアルゼンチン南部の広大な地域をいう。その最南端にはマゼラン海峡を挟みフェゴ島もある。パナマ運河のない頃はボストンからサンフランまでに行くにはマゼラン海峡やホーン岬を回ったのだ。まだ大陸横断鉄道も完成していなかった。おそらく日本開国を促したペリー提督の4隻の軍艦もパタゴニアのフェゴ島を通過したのだろう。
アルゼンチンの国旗はブルーで綺麗だ。
ペリト・モレノ氷河
パタゴニアは乾燥が激しく砂漠が広がっている。アンデス側には多くの氷河がある。氷河の数は大小50以上あるといわれている。その規模は、南極、グリーンランドに次ぐ量である。 パタゴニア氷河は、アンデス山脈に降る多量の雨によって作られる。平均年間に100mから200m移動するといわれている。氷河の崩落を観察しやすい。
ペリト・モレノ氷河を眼前にする
クリスタルブルーの氷河
気温が上がる夏は、ビルほどの高さの氷の塊が轟音と共に一気に湖へと崩れ落ちる。長い時間圧縮されたことによって空気をほとんど含まなくなった透明な氷は、波長の長い赤の光を吸収するため、氷を透過した光は青い。
氷河というよりも氷原だ。歩道を歩いた。
ロス・グラシアレス(Los Glaciares)
あまりにも巨大な氷河は「氷原」という印象だった。ロス・グラシアレス(Los Glaciares)はスペイン語の「氷河」の複数形で、公園名は「氷河群」といった意味である。このあたり一帯はロス・グラシアレス国立公園と呼ばれている。スイス・アルプスの氷河と違い高山の谷間に出来たものとは異なるようだ。アンデス山脈もサンチャゴ近くにあるアンデス最高峰アコンカグア(6,960m)から徐々に低くなりパタゴニアに来ると2,000m級の低さになる。
あまりにも巨大な氷河は「氷原」という印象だった。ロス・グラシアレス(Los Glaciares)はスペイン語の「氷河」の複数形で、公園名は「氷河群」といった意味である。このあたり一帯はロス・グラシアレス国立公園と呼ばれている。スイス・アルプスの氷河と違い高山の谷間に出来たものとは異なるようだ。アンデス山脈もサンチャゴ近くにあるアンデス最高峰アコンカグア(6,960m)から徐々に低くなりパタゴニアに来ると2,000m級の低さになる。
凄い迫力
モレノ山
氷河の左の頂上が左に折れた山をモレノ山(1,670m)と呼ぶ。まるで3,000m級の高山に見える。アンデスの山々に太平洋の湿気を含んだ風がぶつかり、大量の雪を降らせ、積もった雪が圧力で氷結し氷河を形成する。日本の上越の山々と規模が違う。長く巨大なアンデスの山並みがあるからだ。
氷河の左の頂上が左に折れた山をモレノ山(1,670m)と呼ぶ。まるで3,000m級の高山に見える。アンデスの山々に太平洋の湿気を含んだ風がぶつかり、大量の雪を降らせ、積もった雪が圧力で氷結し氷河を形成する。日本の上越の山々と規模が違う。長く巨大なアンデスの山並みがあるからだ。
アルヘンティーノ湖
降った雪が氷河になるまで10年もかからない。ペリト・モレノ氷河はアルヘンティーノ湖に流れ込んでいる。氷河の長さは30km、終端部は幅5kmで、水面からの高さは60m、水面下に110mの氷があり、氷全体の高さは170mである。氷河の厚さは最大で700mもある。氷河の進む速度は中央付近で一日あたり最大2mで、流れ出た氷河は対岸の半島にぶつかりアルヘンティーノ湖に注ぐ。氷河はここで崩壊し、停止する。
『Don't Cry For Me Argentina』
アルゼンチンの名を有名にしたミュージカル曲エビータの『Don't Cry For Me Argentina』を聞きながらお読みください。歌うのは懐かしのKaren Carpenter。
この映像はYouTubeから引用しました。
イグアス滝を眺めるため北上
パタゴニアからブラジル国境を目指した。
イグアス瀑布を見るためにアルゼンチンを北上した。そこはブラジルとパラグアイに挟まれた場所にある。パタゴニアには氷河があり雪があった。極寒の地から亜熱帯ジャングルの緑の世界へ来た。
衣装替えにも苦労した。お揃いのKWVシャツを着てみた。
大きな虹が出ていた。
イグアスの滝
アルゼンチン南部パタゴニアの町エル・カラファテから飛行機でブェノス・アイレスまで約3時間。そこから約1時間半でプエルト・イグアスに着く。
アルゼンチン南部パタゴニアの町エル・カラファテから飛行機でブェノス・アイレスまで約3時間。そこから約1時間半でプエルト・イグアスに着く。
見学歩道を歩くと「悪魔の喉笛」というポイントに着いた。
ブラジルとの国境の町だ。亜熱帯で蒸し暑い。短パンとティシャツに着替え夏山歩きの姿になった。国境を越えブラジルに入った。
無数の滝の流れが広がる。
イグアスのスペルが気になった。アルゼンチン側はスペイン語で「Iguazú」と書いてあり、ブラジル側はポルトガル語で「Iguaçu」と書いてあったが町のいたるところに「 Yguasu」とも書いてある。これは先住民グアラニ族のグアラニー語なのである。 Yguasu(イグアス) とはグアラニー語で大いなる水という意味である。
突如森から水が湧きだしたようだ
ナイアガラ瀑布と違い緑が多い
「悪魔の喉笛」
映画『ミッション』
イグアス滝に流れるパラナ河上流から宣教師が大きな木の十字架に縛られて流されてくる。そしてイグアス滝に落ちていくというものだった。映画ポスターでも迫力ある『Mission』のシーンである。デ・ニーロは奴隷狩りの悪党から宣教師になり、インディオのために戦い殉死する。
イグアスの滝は南米大陸のアルゼンチンとブラジルの二国にまたがる世界最大の滝で北米のナイアガラ滝、アフリカのビクトリア滝と共に、世界三大瀑布に数えられる。遥かパラグァイまで川幅は広がる。
半裸の女性の横で映した。
最大級を誇り、大小275もの滝が約4kmにわたって連なり、毎秒65000トンもの水が最大落差80mの滝壺へ落下する。
最大の滝「悪魔の喉笛」は凄い迫力
高さ約90メートルの最大の滝「悪魔の喉笛」は凄い迫力だった。大量の水が流れ落ち、水がまるで雲のように舞い上がる。
滝の水の色は所々黄色い。光の影響によるもの。
滝見物の人々は世界中から来ていた。大小無数の滝がかかっているのが大きな特徴であり、それを縫うようにして掛けられている遊歩道を歩きながら景観を楽しめる。
こんな激流をデ・ニーロ扮する宣教師は滝つぼに落下した
映画『ミッション』
イグアス滝と無関係であるが巨大な滝を舞台にした映画を思い出した。映画『ミッション』である。ロバート・デ・ニーロ扮するイエズス会宣教師の物語だった。物語は複雑だったが見ごたえある作品だった。
あの映画をもう一度ゆっくりと見てみよう。
十字架に縛られた宣教師が滝つぼに落下する。
次はパラグァイに入りボリビアまで上って行きたい。ラテンアメリカの広さと豊かな自然、そして人々と文化にさらに興味が湧いてきた。
パタゴニア氷河とイグアス滝 大自然に心から感謝したい。
muchas gracias obrigado
続編「ヴェノス・アイレス紀行」を読む。
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